猫さん

「猫さんをべつにいたしまして、ナカタには生まれてこのかた、お友だちというようなものは一 人もありませんでしたから」


【「海辺のカフカ」村上春樹】 

 人間のお友だちは少しお話をしただけで離れていった。ナカタさんは学校ではいつも一人だった。学校から帰ると猫さんとお話をした。ナカタさんにはたくさんの猫さんのお友だちがいて、それで十分だった。寂しくなんかなかった。

本記事は「ノルウェイのフォトブック」からの転載です。