X JAPAN THE LAST LIVE 完全版 [Blu-ray]
X JAPAN
ワーナーミュージック・ジャパン
2013-09-25


大槻ケンヂ(オーケン)の自伝的物語である「リンダリンダラバーソール」に、「X JAPAN」の思い出を綴った章がある。

Xのことをオーケンは「ロックなどまるで興味なかった一般層にまで、バンドブームを浸透させた最大の功労者」と非常に高く評価している。

実はオーケンは自身のバンド筋肉少女帯でXと何度か一緒にライブをしたことがある。凄いなオーケン、筋肉少女帯もバンドブームの中心にいたんだよなあと感心したが、オーケン曰く「Xと対バンする時は気が重かった」と告白している。

なぜ気が重かったのか?それは「Xにはかなわないので嫌だった」のである。

当時の人気バンドはおそらく自分が一番凄いと思っており、他のバンドは全員ライバルとして強く意識していただろう。ライブパフォーマンスでは誰にも負けない自信があったオーケンでさえ、Xにはかなわないと思っていたのだ。

Xは97年にX  JAPANに改名したが、その直後に解散し、念願の全米デビューは夢に終わった。オーケンは解散について次のように書いている。

「破竹の勢いの彼らであったが、志半ばに倒れたのは、駆け抜ける速さの、加速の過剰が故ではなかったか。彼らは、破滅を承知で一気に駆け抜ける生き方を選び、やはり見事に砕け散った」

2015年9月23日のミュージックステーションに、Xが20年ぶりに登場した。そのパフォーマンスは相変わらず別物、規格外の存在であることを満天下に証明してみせた。多くのファンが涙し、Xを初めて見る若者は神がかり的なTOSHIとYOSHIKIを見て、打ちのめされた。

Xは一度は破滅したが、地獄から戻ってきた。地獄から生還したTOSHIとYOSHIKIは、流れた時の重みを噛みしめながら、全身全霊でお互いに魂をぶつけ合い、最後二人の目には涙が滲んだ。

「もう二度と届かない、この想い」



X JAPAN THE LAST LIVE 完全版 [Blu-ray]
X JAPAN
ワーナーミュージック・ジャパン
2013-09-25