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とうとうガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』が始まった。昨今では『機動戦士ガンダムUC』で再び高い評価を得ただけに、多くの人に注目されているだろう。


もともとガンダムシリーズの主人公は少年であることが多いが、今回は特に少年「たち」が主軸になることによって、社会的弱者と権威主義の対立の差を広げている。

こうした手法は文学でも王道的なもので権威主義に虐げられた人々が立ち向かうのはよくある話だが、オルフェンズの名前の通り、ただでさえ立場が弱い一般的な子供よりもさらに立場が弱いorphan、大人とのつながりが極めて少ない「孤児」としての立場を主眼としてこの物語は描かれている。

少年達の武装組織「鉄華団」の少年達が実際に孤児かどうかは不明だが、特に弱い、特に社会から孤立した存在を主軸に物語が展開する事が作品タイトルから示されている。

農奴よりもさらに立場の弱い農奴の妻達を描いたジュール・ミシュレの「魔女」のような最弱者の物語には、一般的な反逆の物語より劇的な何かを感じさせるものがあるだろう。

国内外で高く評価されている『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のスタッフも参加していることにより少女達の描き方もこれまでのガンダムシリーズとは異なって見える。

独立活動の主導者という、とてもガンダム的な立場にいるクーデリアも「少女的」に描かれている。鉄塊感がある武器もビームサーベルには無い無骨さがあり、この無骨さとクーデリアの少女性との対比もこの作品の魅力となっていくだろう。